怠惰
朝日があまりにもきれいで、自転車に乗って京都の西へ。鍵を握って、朝日を浴びながら私は立ち尽くした。
田舎の、まだ誰もいない道の真ん中で、さざめく桂川の水面を見ながら、私は不思議な感覚にとらわれていた。
群青が横たわっている
そう感じていた
群青に蝕まれている
いま。
手のひらからたどって指先へ。
青のグラデーションが覆って、私の指先をつかんで引っ張ってほしかったのだと思う。
後ろ向きな人間ではなかったはずだ。
だが否定的な人間でなかったかと問われれば、常に否定的な人間だったかもしれない。
甘く淡い誘惑などにわざと幻惑の色を見ても、ジャンキーに本物がわかるように私の日常は少しずつこんな風に群青に支配されて行くのだと思う。
青と赤では、昔から青。
絵の具ボックスも、女の子で一人だけ青を使った。
許されたい人は一人で、その手にこの群青を重ねたいのも一人で、
その人はやはりもう私が温度を手探りで探してもどこにも居ない人なのだと言う事実を実感している。
何度手を伸ばしても届かないのは、
いつかの夕暮れ。
湘南の海に放った白い花の行方を、私はしらない。
世界が許してくれなくても、その人に許されれば私は生きて行けると思っている。
私の群青のトーンが、今日もまた一つ黒に近づいた。
by he_loves_me | 2010-07-20 05:40 | 日常 | Trackback

